| 8. 安全衛生教育 | ||||||||||||||||||||||||||
(1)雇い入れ時等の教育 事業者は、労働者を雇い入れた時、作業内容を変更した時、危険・有害業務に就かせる時は安全衛生教育を行わせなければならない(法59条)。 雇い入れ時および作業内容を変更した時(作業転換時、作業設備、作業方法に等について大幅な変更があった時)の教育内容は次の通りである。ただし、令第2条第3号に掲げる業種(総括安全衛生管理者を選任すべき事業場のうち、その他の業種)の事業場の労働者については、第1号から第4号までの事項についての教育を省略することができる(則35条)。
なお、各号に掲げる事項の全部又は一部に関し十分な知識及び技能を有していると認められる労働者については、当該事項についての教育を省略することができる。 (2)特別教育 危険有害業務に労働者を就労させる時の安全衛生教育を特別教育という。その業務内容は則36条に示された50種類である。事業者は特別教育を行った時は、受講者、科目等の記録を作成し、それを3年間保存しておかなければならない(則38条)。 教育内容は業務に応じて多岐にわたるのでここでは示さないが、その内容は次の規程で定められている。
(3)職長教育 事業者は、その事業場の業種が政令で定めるものに該当するときは、新たに職務につくこととなつた職長その他の作業中の労働者を直接指導又は監督する者(作業主任者を除く。)に対し、次の事項について、厚生労働省令で定めるところにより、安全又は衛生のための教育を行なわなければならない(法60条)。その内容は表8−1の通りである(則40条)。
表8−1 職長への安全衛生教育の内容
職長等の教育を行うべき業種は次の通りである(令19条)。
(4)能力向上教育等 法19条の2の規定に基づき、労働災害の防止のための業務に従事する者に対する当該業務に関する能力の向上を図るための教育に関する指針が出されている(労働災害の防止のための業務に従事する者に対する能力向上教育に関する指針(平成元年5月22日公示第1号))。 この指針は、事業者が労働災害の動向、技術革新の進展等社会経済情勢の変化に対応しつつ事業場における安全衛生の水準の向上を図るため、安全管理者、衛生管理者、安全衛生推進者、衛生推進者その他労働災害防止のための業務に従事する者に対して行う、当該業務に関する能力の向上を図るための教育、講習等について、その内容、時間、方法及び講師並びに教育の推進体制の整備等その適切かつ有効な実施のために必要な事項を定めている。 事業者は、安全衛生業務従事者に対する能力向上教育の実施に当たっては、事業場の実態を踏まえつつ本指針に基づき実施するよう努めなければならない。 また、「危険又は有害な業務に現に就いている者に対する安全衛生教育に関する指針」(平元年5月22日安全衛生教育指針公示1号)も出されている。 この他に、経営首脳者・事業者に対する安全衛生セミナー、労働衛生コンサルタント、産業医、作業環境測定士、THPの各指導担当者等に対する実務向上研修棟も必要である。 (5)教育費用 法59条、60条により実施される安全衛生教育は、労働者がその業務に従事する場合の労働災害を防止するためのものであるので、事業者の責任において実施されなければならない。従って、安全衛生教育は所定時間内に行われるのが原則であり、その時間は労働時間と解される。これが法定時間外に行われた場合には割増賃金を支払わなければならない。またこの法律の基づく教育を企業外で行った場合は、同様の主旨から、講習会費、講習旅費等は事業者が負担すべきものである(昭和47年9月18日基発602号)。 (6)就業制限 事業者は、クレーンの運転その他の業務で令20条で定めるものについては免許を受けた者または技能講習を修了した者等資格を有する者でなければ就業させてはならない(法61条)。業務の区分とそれに対応する資格は則別表第3に掲げられている。 (7)中高年齢者等についての配慮 これは教育とは直接関係ないが、中高年齢者、身体障害者、出稼ぎ労働者等に対して、事業者は労働災害防止上特に配慮を求めている(法62条)。 |
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